金属くずの条例は 2026 年 6 月に県ごとへ割れました。廃止した県・残っている県

法令と義務

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金属くずの買取には、古物営業法と金属盗対策法のほかに、都道府県の条例が掛かることがあります。 この条例が、2026 年 6 月 1 日を境に県ごとへ大きく割れました

金属盗対策法の全面施行で「特定金属くず買受業の届出」が全国共通の制度になったため、 条例を廃止した県と、そのまま残した県に分かれたのです。

廃止した県 —— それまでの許可・届出は失効しています ⚠️

確認できた範囲では、次の 3 県が 2026 年 6 月 1 日付で条例を廃止しました。

廃止された条例
徳島県 金属くず取扱業に関する条例
兵庫県 金属くず営業条例
奈良県 奈良県金属くず営業条例

⚠️ 重要なのは、持っていた許可や届出が「失効する」ことです。

徳島県警の告知には、こう書かれています。

令和8年6月1日以降は、これまでの同条例の届出は、無効となります。

奈良県警も「同条例に基づく許可等は失効いたします」と告知しています。

これらの県では、条例の許可番号を伝票や看板に使っている場合、 すでに無効な番号を出していることになります。

⚠️ ただし、条例が廃止されても、法律の届出に自動で切り替わるわけではありません。 金属盗対策法の届出は別の手続で、自分で出す必要があります。 既に営業している事業者の期限は 2026 年 8 月 31 日です。 まだ出していない場合は、すぐに所轄の警察署にご相談ください。

⚠️ 廃止前に作った帳簿を、廃止を理由に処分しないでください。 古物営業法や金属盗対策法の保存義務は別に掛かっています。 処分してよいかどうかは所轄にご確認ください。

残っている県 —— 法律と条例の両方が掛かります

一方で、条例をそのまま残した県、あるいは法律に合わせて条例を改正した県があります。

「新しい法律ができたから条例は要らなくなった」は、県によっては誤りです。

一覧(2026 年 8 月時点で確認できたもの)

都道府県 条例の正式名称 制度 2026-06-01 以降
北海道 金属くず回収業に関する条例 許可 改正して存続
茨城県 茨城県特定金属類取扱業に関する条例 許可 存続(法と併存)
千葉県 千葉県特定金属類取扱業の規制に関する条例 許可 存続
福井県 金属くず営業条例 許可+行商は届出 存続
長野県 金属くず商及び金属くず行商に関する条例 許可+行商は届出 存続(法と併存)
岐阜県 岐阜県使用済金属類営業に関する条例 許可 存続
静岡県 静岡県金属くず営業条例 許可+行商は届出 改正して存続
滋賀県 滋賀県金属屑回収業条例 許可+行商は届出 存続
大阪府 大阪府金属くず営業条例 許可+行商は届出 存続
兵庫県 金属くず営業条例 (許可+届出) 廃止
奈良県 奈良県金属くず営業条例 (許可+届出) 廃止
和歌山県 和歌山県金属くず業条例 許可+行商は届出 存続
島根県 金属くずの取扱いに関する条例 届出 存続
岡山県 岡山県金属くず取扱業条例 —(未確認) 存続とみられる ※
広島県 金属くず業条例 届出 存続(法と併存)
山口県 金属くず類回収業に関する条例 許可 存続
徳島県 金属くず取扱業に関する条例 (届出) 廃止

岡山県は、条例の条文を確認できていません。 県警の例規一覧に条例が現存すること までは確認しましたが、岡山県は例規集をオンラインで無償公開していないため、 許可制か届出制かも含めて未確認です。岡山県の事業者の方は、必ず所轄にご確認ください。

⚠️ この表を「載っていない県には規制が無い」という意味に読まないでください。 確認したのは上記の都道府県で、すべての都道府県を網羅したものではありません。 また条例の状況は現在も動いています。

そして何より、条例の有無にかかわらず、金属盗対策法の届出は全国どこでも必要です。 (銅など政令で定める金属を主とする金属くずを買い受けている場合。既存の事業者の届出期限は 2026 年 8 月 31 日です。)

県によってここまで違います

条例が残っている県でも、中身は県ごとにかなり違います。とくに次の 4 点は、 「よその県で聞いた話」がそのまま通用しません。

1. 記録の保存期間

⚠️ 先に大前提です。 下の年数は条例が定めているもので、 古物営業法(帳簿の最終記載日から 3 年)と金属盗対策法(買受けから 3 年)は、 これとは別に全国共通で掛かります条例の年数が短いからといって、そちらに合わせて捨ててはいけません。

条例が定める保存期間
静岡県・和歌山県・広島県・山口県 3 年
島根県 2 年
福井県・大阪府 1 年(⚠️ 法の 3 年のほうが長い
滋賀県・長野県 期間の定めが無い代わりに、帳簿を廃棄するには警察署長の承認が必要

⚠️ 滋賀県・長野県では、勝手に捨てられません。 「3 年経ったから処分する」という 運用をそのまま持ち込むと条例違反になります。

2. 電磁的記録(データでの保存)が認められるか

大阪府・和歌山県・山口県・千葉県・静岡県・長野県は、条文で 電磁的方法による記録を明文で認めています

一方滋賀県は、紙の帳簿を営業所ごとに備える前提の条文のままで、 電磁的記録を認める規定がありません。

さらに福井県には第 3 の型があります。帳簿を新しくするときに 所轄の警察署長の検印が必要という、紙を前提にした規定が残っています。 ⚠️ 電子化するときに、この検印の手続を落とさないよう注意してください。

帳簿を電子化する前に、自県の条文を確認してください。

3. 本人確認が必要になる金額

長野県は、対価の総額が 100 円以上の取引から本人確認が必要です (古物営業法の 1 万円とはまったく別の基準)。

4. 何が対象になるか

「金属くず一般」を対象にする県(北海道・福井県・長野県など)と、 品目を限定列挙する県があります。千葉県は電線・グレーチング状の蓋・マンホールの蓋・ 敷板・足場板・銅や銅合金の板(建築材料等)を挙げ、さらに 「その他公安委員会規則で定めるもの」を置いています。 ⚠️ 列挙されているものだけ、と読まないでください(規則で追加されます)。

5. 許可の単位と、更新の有無

営業所ごとに許可を取る県(福井県・長野県・静岡県など)に対して、 茨城県は事業者ごとに県内 1 件で、しかも 5 年ごとの更新制です。 ⚠️ 更新を忘れると許可が失効します。 一度取れば続くもの、と思わないでください。

条例の名前は、思っているものと違うことがあります

自県の条例を調べるとき、名前を推測して検索すると見つかりません。 実際に、広く出回っている一覧と各県の一次情報とで、名称が食い違っている例がありました。

よく見る表記 県の一次情報
岐阜県 岐阜県使用済金属類営業条例 岐阜県使用済金属類営業に関する条例
山口県 金属くず回収業に関する条例 金属くず回収業に関する条例
岡山県 金属くず営業条例 岡山県金属くず取扱業条例

ほかにも、滋賀県は「金属屑回収業」(「くず」でも「営業」でもない)、 和歌山県は「金属くず条例」(「営業」ではない)、 兵庫県にいたっては題名に県名が付きませんでした。

⚠️ 茨城県は、県の例規集そのものが古い条例のままでした(本文に「特定金属類」が 一度も出てきません)。茨城県については、県警のページを見てください

自県の状況を調べる順番

  1. 県警のウェブサイトを見る(「○○県警 金属くず」「○○県警 特定金属くず買受業」)。 廃止や改正の告知は、県警が最初に出します
  2. 県の例規集で条文を読む。⚠️ ただし茨城県・徳島県の例では、 例規集の更新が実際の改廃に追いついていませんでした
  3. 迷ったら所轄の警察署に電話する。これがいちばん確実で、いちばん早いです

一覧サイトやまとめ記事は、更新が止まっていることがあります。 実際に、本ページの調査で参照した一覧は 2025 年 12 月時点の情報で、 2026 年 6 月の廃止がまったく反映されていませんでした。


⚠️ なお HakaLog は、この県ごとの違いには対応していません。 書類の写しの保管期間は全国一律で、滋賀県・長野県のように「廃棄に警察署長の承認が要る」 運用や、県ごとの保存期間には対応していません。 条例側の要件を満たせているかは、事業者ご自身で所轄にご確認ください。

出典

本ページに記載した法令の内容は2026 年 8 月時点のものです。条文と規則が正本であり、 本ページはその要約にすぎません。実際の運用は所轄の警察署にご確認ください。

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HakaLog(ハカログ)は、スクラップ買取業者のための本人確認・顧客管理ソフトです。本人確認書類を AI が読み取り、顧客台帳への記録と写しの保管を行います。 HakaLog が担うのは、ここに書いた義務のうち本人確認とその記録の部分です。 記録の要件を満たせているかは、事業者ご自身で所轄にご確認ください。機能と料金を見る

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