室外機・電線・グレーチング・ヒートポンプは、1 万円未満でも本人確認が要ります
法令と義務
公開
古物営業法では、対価が 1 万円未満の買受けは、相手方の確認と帳簿への記載が免除されます。 ただし免除されない例外品目があり、2025 年 10 月 1 日から、次の 4 品目が例外に加わりました。
- エアコンディショナーの室外ユニット(室外機)
- 電気温水機器のヒートポンプ
- 電線
- グレーチング(金属製のもの)
いずれも金属くずの持込みで日常的に見るものです。 「少額だから確認は要らない」という運用が、この 4 品目については使えなくなりました。
⚠️ 例外品目はこの 4 つだけではありません。 2025 年 10 月に加わったのがこの 4 つで、 従来からの例外品目(自動二輪車・原動機付自転車など)は別にあります。 「1 万円未満は確認不要」を前提にした運用をされている場合は、 例外品目の一覧そのものを所轄で確認し直すのが安全です。
それぞれ、どこまでが対象か
電線 —— 素材は問わない
電線は素材を問いません。銅でもアルミでも対象です。
警視庁の解説では、LAN ケーブル・テレビのケーブル・家庭用の延長コード・充電ケーブルは 対象外として挙げられています。
⚠️ ただし、この線引きを自分で広げないでください。 「細いケーブルは外れる」 といった独自の目安で判断すると、対象のものを確認せずに買い受けることになります。 迷ったものは確認して記録する側に倒し、継続して扱う品目は所轄に確認してください。
グレーチング —— 金属製に限る
側溝のふたなどに使うグレーチングは、金属製のものだけが対象です。 コンクリート製のものは含まれません。
室外機とヒートポンプ —— 形が似ているので両方が対象
エアコンの室外機と、電気温水機器(エコキュートなど)のヒートポンプは、 外見が似ていて現場で見分けがつきにくいものです。 どちらも例外品目に入っているので、どちらか迷った場合でも確認が必要という結論になります。
現場では何が変わるか
これまで数千円の持込みは、その場で計量して現金をお渡しして終わり、という運用が 成り立っていました。改正後は、この 4 品目については金額にかかわらず
- 相手方の氏名・住所・職業・年齢の確認
- 帳簿(または電磁的記録)への記載
が必要になります。
つまり、少額で・頻度が高い取引ほど、確認の手間が増えるという変化です。 1 日に何人も来られるヤードでは、紙の台帳に手書きしていると窓口が詰まります。
帳簿に何を書くか
古物営業法が求める記載事項は次のとおりです。
- 取引の年月日
- 古物の品目及び数量
- 古物の特徴
- 相手方の住所・氏名・職業・年齢
- 本人確認の措置の区分
記載した帳簿は、最終の記載をした日から 3 年間、営業所に保存します。 帳簿のほか、これに準ずる書類や電磁的方法による記録でも構いません。
金属盗対策法の記録とは別物です
2026 年 6 月 1 日に全面施行された金属盗対策法にも、本人確認と記録の義務があります。 古物営業法の帳簿とは、根拠も、記録する内容も別です。銅を主とする金属くずを 買い受けている事業者には、両方が同時に掛かります。
金属盗対策法のほうは、既に営業している事業者の届出期限が 2026 年 8 月 31 日です。 詳しくは特定金属くず買受業の届出についてをご覧ください。
判断に迷う品目は所轄へ
「これは電線に当たるか」「このグレーチングは金属製と言えるか」といった判断は、 実物を見ないと決められないことがあります。 迷ったときは確認して記録を残す側に倒すのが安全で、 継続的に扱う品目であれば、所轄の警察署に確認しておくと運用が安定します。
出典
本ページに記載した法令の内容は2026 年 8 月時点のものです。条文と規則が正本であり、 本ページはその要約にすぎません。実際の運用は所轄の警察署にご確認ください。
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